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第54回 zen café 坐禅会(オンラインのみの開催)


4/11(月)開催の第54回zen café定例坐禅会は、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、オンライン開催とさせていただきます。

【日時】2022年4月11日(月)18:30〜20:00

【視聴方法】Instagram/YouTube


次回以降の開催方式、開催可否に関しましては、後日LINEやWEBサイトにてお知らせ致します。







2022年4月11日 オンライン開催 定例坐禅会 講話担当:Tokushin和尚



第54回 zen café 喫茶夜咄


 「人間交差点」




1、人間交差点 ~その1~



ここは巨大なスクランブル 今まさに信号は赤からブルー

無数の他人同士が並ぶ この場この瞬間 何を学ぶ?

たとえただ黙って立ってたって 楽しそうに笑い合ってたって

誰だってそりゃ痛みに耐えて胸に物語を抱いてる

そんなYOUは北から YOUは西から YOUは南 YOUは東から

一点を差すおかしな力に導かれてきた 違う土地から


~RHYMESTER【人間交差点】より~



 何はともあれ。まずは言わせて下さい。

佐々木朗希選手、完全試合達成おめでとうございますっ!!!

・プロ野球史上16人目

・槙原寛己投手以来28年ぶりの完全試合

・20歳5ヶ月での達成は、史上最年少記録

・13者連続奪三振は、日本プロ野球新記録

・1試合19奪三振は、日本プロ野球タイ記録

、、、すごすぎます!!!

これだけでもとんでもないことなのに

さらに

・バッテリーを組んだ松川捕手は高卒1年目

・対戦相手は昨シーズンのパリーグ王者であるオリックス

・現在日本で一番三振しないバッターと言われる2年連続首位打者の吉田正尚選手から3三振

むー。すごすぎますね!

個人的には、久々に驚きと共に手放しで大感動できるすんごいものを見せて頂いた。という感じがしております😭

やっぱりスーパーヒーローって、定期的に生まれるんですね~😭

すごいなぁ~

と、かくいうTokushin和尚は、ロッテファンというわけではありません笑

野球に関しましては、阪神と西武とフルタの方程式をのんびりゆるやかに見ております😊



 さて、話題はガラッと変わりまして 笑


 ここに挙げましたJ-POPソングは、RHYMESTERさんの2015年リリースのアルバム「Bitter,Sweet & Beautiful」に収録の「人間交差点」という曲の一節です。


 皆様はこの歌詞からどんな光景が脳裏に浮かびましたでしょうか?ベタですが、Tokushin和尚は「渋谷ハチ公前のスクランブル交差点」が真っ先に思い浮かびました。歩行者用信号が赤から青に変わった瞬間に、並んでいた他人同士が四方八方から歩き出し、行き違い、すれ違い、各々の目的地へ進んでいく。若者を中心に、基本的には明るく、エネルギッシュな人々が集うイメージの渋谷スクランブル交差点ですが、表立って口にしないだけで、胸の内にはみんな大なり小なり悩みを秘めている。そしてそんな人々の殆どは、東京生まれではない、東西南北の地方からやってきた人。その様子をTSUTAYAのビルのスターバックスコーヒーから眺めている私。そんな私も地方出身者。そんなイメージが浮かびました。実際にRHYMESTERさんも渋谷スクランブル交差点をイメージしながら歌詞を書いたのかもしれませんね。




 

2、人と出逢うことから、すべてが始まる

「我逢人」



 人と人とが出会うことの尊さを三文字で表した禅語が「我逢人」です。


 たった三文字の言葉ではありますが、奥深さを感じます。たとえ偶然だったとしても。出逢うことは「何か」を生みます。


 道元禅師は、中国で念願の天童如淨禅師と出逢ったときに、「まのあたり先師を見る。これ人に逢うなり」という言葉を遺しました。


 自分ひとりで考えているのではわからないこと、ひとりではできないことがあります。


 出逢った人は、自分とは異なる「何か」を持って生きています。


 スヌーピーとウッドストックも出会ったことが始まりとなり、影響し合い、信頼が生まれ、成長し、かけがえのない存在となっていきます。


 出逢いは自分を成長させる種。人と出逢うこと、人との出逢いの場を大切にしていきましょう。


              ~チャールズ・M・シュルツ著、谷川俊太郎訳、枡野俊明監修     

【心をととのえるスヌーピー 悩みが消えていく禅の言葉】より~



 チャールズ・M・シュルツさん著、谷川俊太郎さん訳、枡野俊明さん監修の本「心をととのえるスヌーピー 悩みが消えていく禅の言葉」より、一節を紹介致します。スヌーピーは皆さんご存じですよね。世界一有名なビーグル犬と言っても過言ではありませんが😊、ピーナッツというコミックに登場するチャーリー・ブラウンに飼われているワンちゃんで、いつも犬小屋の屋根で寝ています。大親友は黄色い小鳥のウッドストックで、スヌーピーと一緒に屋根の上で遊んだり、お昼寝したりしています。またスヌーピーだけにわかる独特な言語を話すそうです。


 この本は、曹洞宗の僧侶である枡野俊明さんが、シュルツさん著作のピーナッツのコミックを谷川俊太郎さんが翻訳した際の翻訳に、禅に通じるものを感じ、感銘を受け、本作が誕生したそうでございます。ですので、本来はピーナッツのコミックの場面も見て頂ければ良いのですが、著作権の関係上ここには提示できませんので、ご興味をお持ちになった方はぜひ書店などで手に取ってみて頂ければと思います。


 この場面は、①雨がザーザー降ってきてスヌーピーがびしょ濡れになってしまった時に、②傘を持ったウッドストックが現れ、③二人でいっしょにひとつの傘に入って帰る。という3コマの描写なんですが、終始2人とも無言なんです。このように、ピーナッツのコミックは、無言だったり、語り過ぎなかったり、そうした「余白」が多いコミックなのだそうです。そういった所に枡野さんは「禅」の趣を感じるのだそうです。そして、この場面に指して、枡野さんは「我逢人」と言う禅語を紹介しています。「我逢人」の意味合いは上掲の引用部にわかりやすく述べられておりますので繰り返しは避けますが、一言で言えば、「人と逢うことから、すべてが始まる」つまり、「人と人が交差するところから、すべてが始まる」ということで、「人間交差点」ここにも有り。ですね😊

 




3、人生はすべて「感じ方」しだい



 のび太は、そのボーッとした性格から、人に親切にしてもらっても、ありがたいと思う心に欠けている部分がありました。

 そこでドラえもんは、嬉しいことや悲しいことを、人の何十倍にも感じられるひみつ道具「カンゲキドリンク」をのび太に飲ませました。

 すると、のび太はとても情緒豊かな人間に大変身。

 しずかちゃんの家で死んだ金魚の話を聞くと、

「か、か、かわいそう。ワ~ッ」

 と泣き崩れ、しずちゃんが問題を一つ解くごとに、

「す、すごい!!しずちゃんは天才だ」

 と大絶賛し、しずちゃんのママがおやつを出してくれると、オーバーにも花火を打ちあげる始末です。

《中略》

 ドラえもんがのび太を探しに行くと、三本の土管の上に立って両手を高くかかげながら、のび太は空に向かって叫んでいました。

「かがやく太陽、さわやかな風。ああ、生きてるってなんというすばらしいことだろう」

『てんとう虫コミックス未収録作品スペシャルドラえもん 第17巻』 第2話目「カンゲキドリンク」



 このときののび太は、最高に幸せな時間を過ごしているはず。


 太陽が照っているのも風が吹いているのも「当たり前」だと思ってしまえば、なんの感動も起きません。

 でも、そこに「かがやき」や「さわやかさ」を発見できたら、それだけで、すべてが自分にとってかけがえのないものであるかのように感じることができたのでしょう。



 幸せな気分で生きるんだったら、感激屋さんでいるのもアリかもしれませんね。


 たとえば、会社の同僚が、出張先のお土産をみんなに配ってくれたとき。そうしたちょっとしたことに対しても、人々の反応はさまざまです。


「なんだ。よくあるあれか。どうせ、空港で適当に買ってきたんだろ」

 

 一言よけいなことを言いながら食べる人。


「あ、嬉しい。これ大好きなんですよ」


 大げさなくらい喜んで食べる人。


 買ってきてくれた人が、どちらの反応を喜ぶかは言うまでもありません。


 では、受け取る側はどうでしょう? 不満を述べている自分と感激している自分。感激しているほうがいいに決まっていますよね。


 これからは、日々のどんなことにでも、意識的に今までの1.5倍くらい感動してみませんか?



~横山泰行著【ダメダメでも夢が叶う「のび太」が教えてくれたこと】より~



 富山大学の名誉教授であり、ドラえもん学を研究されております、ドラえもんアナリストの横山泰行(やすゆき)さんの著書「ダメダメでも夢が叶う「のび太」が教えてくれたこと」より、一節を紹介致します。


 いかがでしょうか?ここに挙げた前半部に当たる、のび太が「カンゲキドリンク」を飲んで、しずかちゃんの家での場面なんかは「なんだそりゃ~。ザ・マンガって感じの設定だなぁ~。笑」と鼻で笑ってしまったのではないでしょうか?


 ところが、その後の、横山さんの解説を読み進めていく内に、ドキっとさせられた方、多いのではないでしょうか?個人的には、長野県の男性に多い気がしてるんですが、素直じゃ無くて、何が起きても「とりあえず文句を言う人」笑笑 いますよね?笑 よく言えばシャイなんでしょうけども、中には悪意を持って「とりあえず先方の欠点を指摘すれば、自分が優秀に思われるはず」という考えのもと、「とりあえず文句を言う人」をよく見かけます。「何でも他人のせいにする人」とおんなじ種類の人です笑


 「自分が優秀に見られたいが為に、相手をけなす人」と、


 「相手が喜ぶ顔が見たくて、1.5倍感激してみせる人」では、どちらが素敵なんでしょうか?


 そうなんです。


「カンゲキドリンク」


あなどれないんです。😋笑





4、人間交差点 ~その2~



その一人一人が 君の為に

してくれた事の そのその中に

答えやヒントはあるはずで

思い出す出会い数々で

忘れちゃいけない有り難み

出会い 交わりのあり方に

感謝して渡る この交差点

それこそが人間交差点



~ケツメイシ【人間交差点】より~



 最後は、冒頭のRHYMESTERさんではなく、ケツメイシさんの「人間交差点」より、一節を紹介致します。どちらもラップで歌われる歌という共通点は有りますが、この歌詞で語られるケツメイシさんの「人間交差点」は、出逢いへの感謝を歌うものとなっております。また「ありがたみ」を「有り難み」と表記している点などは、仏教用語としての「有り難し」を意識しているのでは無いか。とも思えたりします。ご存じの通り、仏教用語としての「有り難し」は、空気や水なんかを想像してもらえればわかりやすいですが、「有ることは当たり前のことではなく難しいこと。だから感謝を忘れずに」と言う意味でして、そこから、現在の意味合いである、感謝をストレートに示す言葉としての「ありがとう」が派生して今の用法になったと言われております。「出会い 交わりのあり方に 感謝して渡る この交差点」とても素敵な歌詞ですよね。Tokushin和尚の脳裏には、RHYMESTERさんの歌詞から想像された「渋谷スクランブル交差点」とは違った、田舎のたんぼ道の四つ角が思い浮かびました。数え切れないほどの大勢が早足で行き交う交差点では無いけれど、小さなおばあちゃんが手押し車を押しながら「こんにちは」と声をかけてくれる交差点。そんな様子が浮かびました。

 

 マンガ「島耕作」シリーズの作者である弘兼憲史さんの別作品にも「人間交差点」というマンガがあります。一話完結の短編集の形式で、様々な設定、様々な登場人物のもと、様々な人間模樣を描いた作品となっておりますが、なんと全232話のうち、半数以上の125話で何らかの「死」が取り上げられているそうです。人の死がひとつの大きなテーマとして描かれる弘兼憲史さんの「人間交差点」、またそれとは違って、人と人とがわっと集まり、交差したかと思ったら、あっという間に去って行く様子を歌ったRHYMESTERさんの「人間交差点」。出会った人に感謝しよう。ひとつひとつがかけがえの無い出会いだと歌うのが、ケツメイシさんの「人間交差点」。


 どの交差点もまた、私たちの日常に存在する「人間交差点」でありますが、これらの色の違う「人間交差点」は別々の場所に点在しているのではありません。私たちのライフステージに於きましては、これらの交差点と交差点が重なり合って、交差しながら存在しております。


 その様子を「苦しいカオス」と捉えるのか。

 

 それとも「楽しい出逢い・有り難い出逢いの連続」と捉えるのか。

 

 というわけで

 

 のび太くんが「カンゲキドリンク」を飲んで感じた通り、


 私たちの人生は、すべて「感じ方」しだい


 ということなんですね😊


 あなたも「カンゲキドリンク」飲んでみませんか??😃😃😃


文責:Tokushin


■第55回 zen café 定例坐禅会 オンライン開催のみ

【日時】2022年5月16日(月)18:30〜20:00

【場所】オンライン開催です

【イベント内容】18:30-19:30 坐禅と講話

19:30-20:00 茶話会

【視聴方法】Instagram/YouTube



6月からは蔵シック館で開催できることを切に願っております!


疫病退散 無病息災を祈りながら  zen café 執行部一同




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